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町おこしは「打算」か

このWebページのサブタイトルにもあるように「那珂川町発展計画」は「町おこし」のサイトです。

どうしてこのサイトを始めたかというと、那珂川町(このサイトを始めたときは馬頭町)は、衰退していっていると思ったからです。これに異を唱える人はいないと思いますが、念のために書けば、人口が減り、商店は閉じ、学校は統合されて廃校になっているからです。公共機関や民間会社(たとえばバス会社)あるいは住民たちが共同でおこなっていた地域サービスも、次々と切り捨てられています。当然ながら、町の予算規模も縮小して、国や県の補助金や地方債で何とかやりくりしている状況です。

何も考えずにこのまま目先の処理だけを繰り返していけば、必ずどこかで破綻するでしょう。ただ、この部分については、異論のある人もいるかもしれません。「細々とどこまでも続くだろう」とか、「かならず神風が吹く」とか、楽天的に考えることもできるでしょう。しかし、常識的に考えると、赤字を続けていけばどこかで破綻するし、そうならないまでも、町として必要な公共サービスが十分におこなえなくなるという状況が来るでしょう。

ここで言葉の定義としての「町づくり」と「町おこし」の違いを考えてみましょう。私は、「町おこし」には「マイナスをプラスにするという」意味が含まれていることだと考えています。「町づくり」の方は、ひたすら明るい未来に向けて住みやすい町を作るというイメージであるのに対して、「町おこし」には、倒れかかっているものを「起こす」、あるいは衰退しているものをふたたび「興す」というイメージがあります。

私は、那珂川町に関して、「必要な公共サービスが十分におこなえなくなる」という状況が来るのは近いのではないか、あるいはすでにそういった状況が始まっているのではないかと思っています。この解決策は簡単には見つからないかもしれませんが、皆が意見を出し合い、少しずつ発言をすることによって、突破口が開けるのではないか、そう考えたのが、このサイトを始めたきっかけです。

つまり、このサイトは、この町をふたたび盛り上げていこうという趣旨で運営しています。「勝手に町おこし」という副題は、「町づくり」は「勝手に」やったのではまずいでしょうが、「町おこし」の提案なら「勝手に」やっても良いだろうということでつけたのです。

この「町おこし」に対して2つの反応がああります。

ひとつは「どうせ何をやってもダメだろう」という意見です。私の周囲を見回すと、この意見が大半のようです。いまさら面倒なことをやっても仕方がない、いまは目の前のことを考えるので精一杯、もしも破綻したら破綻したときに考えればよい、等々。……残念ながら、これが多くの人たちの反応です。

さらにもうひとつ、「町おこし」に対する積極的な反対意見があります。「町おこしは打算だ」というものです。那珂川町の自然を観光資源としてお金に換えること、経済的繁栄のために外部の人を誘致すること、これらは「金儲けのにおい」がするのでそれが嫌だという意見です。「町おこし」は、せっかくのこの町の良さを壊してしまうというのです。

私は、このどちらの意見も間違えていると思います。最初の意見に対しては、陳腐な言い方になりますが、町の運営はダメだとあきらめたときにダメになるのだと思います。そして、ダメになると分かっていてみすみす破綻に追いやるには、「那珂川町」はあまりに‘もったいない’と思うのです。だから私は、このWebサイトで、知恵を出し合おうと呼びかけているのです。

もうひとつの反対意見である「町おこしは打算だ」という意見についてですが、「町おこしは打算か」と問われれば、それは確かに「打算」と言えるかもしれません。冒頭に書いたように、「町おこし」はマイナスをプラスに転換するためにおこなうものだからです。住みよい美しい町をつくる(=これは「町づくり」)には、財源の裏付けが必要です。まず、マイナス方向に進んでいるものをプラス方向に転換する必要があるでしょう(=こちらは「町おこし」)。補助金や借金による運営を断ち切り、自分たちの手で自らの生活を豊かなものにするのが「町おこし」なのだと思います。

ただし、過半数の人が「現状でよい」と思っているのに無理矢理に「町おこし」することはできないとも思っています。民主主義の世の中ですから、仮に住民投票のようなものがあったとして、「町おこし」が否定されるのなら、あきらめるしかないのかもしれません。そういう但し書きを置いた上で、「町おこし」について話を進めてみましょう。

では、どのようにしたらよいのでしょうか。当然ながら、やみくもにイベントや施設で儲けようとしてもダメでしょう。町おこしを打算だと批判する人の中には、町おこしを単純に「イベントの実施」や「観光施設の建設」と認識している人もいるかもしれませんが、そうではありません。

現状の町の衰退を食い止めるには、まず人口の減少を食い止める必要があるでしょう。人口の減少を食い止めるには、流出する人を減らすか、流入する人を増やす、またはこの両方を同時におこなう必要があります。これは、簡単な、あたりまえの「計算」、つまり「打算」です。これが「町おこしは打算かと問われれば、それは確かに打算だ」と書いた理由です。

「流出する人口を減らし、流入する人口を増やす」には、いろいろな方法が考えられます。原因はひとつだけではないので、対策もさまざまでしょう。いろいろな角度から原因を探り、対策を講じる必要があります。

とは言っても、限られた予算でやらなくてはなりません。ということは、いろいろな角度から原因を探っても、いろいろな角度から対策を講じることはできないということです。「費用」対「効果」を計算し、もっとも有効な方策をとる必要があります。これも「計算」です。

このことについて、さらにもう少し書くと、予算は「ばらまき」ではダメで、集中して使う必要があります。しっかりした「町の将来像」を決め、それに向けて効果的に投入しなくてはなりません。結果として「誰が見ても他の地域よりも魅力的」という部分を作り出す必要があるのです。

はたしてそんなことができるのでしょうか。−−−私が考えるに、那珂川町でできることは、大きく2つあると思います。ひとつは「生活の場としての自然環境」、もうひとつは「教育の場としての自然環境」です。どちらも「自然環境」ですから、ほとんどの部分はオーバーラップしていると言って良いでしょう。しかも、すでに「自然環境」は相当に備わっているので、それを効果的に活用できます。

具体的に言うと、「生活の場としての自然環境」の訴求対象としては、リタイヤ、セミリタイヤ組の受け入れです。自然環境の豊かな場所で第2の人生を送りたいと考えている人は多いでしょう。こういった人たちの受け入れ体制を整えることです。

「教育の場としての自然環境」では、教育環境を充実させて、流出を食い止め、さらに一歩進めて、流入に結びつけることをねらいます。「豊かな自然環境で子供を育てたい」と考えている人も多いはずです。「そのためには通勤時間がかかってもよい」とか、「インターネットで仕事が可能」というような人をねらうことになるでしょう。あるいは、上記のリタイヤ組を受け入れることでも、新しい雇用を生み出すことができるかもしれません。こちらは、結果が出るまでには時間がかかるでしょうが、すこしでも早く踏み出せばそれだけ早く達成できます。

くどいようですが、いずれにしても近隣の地域よりも突出する必要があります。埋没してしまっては意味がないのです。十分に「計算」して、たとえ特徴をだす範囲を狭くしても、一番になるということが重要でしょう。これを考えるのが「町おこし」だと思っています。つまり「町おこしは打算」なのです。

これが、私の考えている「町おこし」です。



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【参考資料】

全日本まちおこし研究所
http://www.machi-ken.net/

昭和三十年代の町を再現する
http://www.kensakude.com/furusatoclub/index.html#01

町おこし(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BA%E3%81%8A%E3%81%93%E3%81%97

New Farm 21 TV(三井物産戦略研究所が運営している町おこしTV)
http://nf21tv.jp/newtv.html

不動産・住宅の市場調査(東急住生活研究所)
http://www.tokyu-jsk.co.jp/thousand/

交流居住●全国田舎暮らしガイド
 都会と田舎を行ったり来たりそんな生活してみませんか?
http://kouryu-kyoju.net/index.php

ふるさと回帰支援センター
http://www.furusatokaiki.net/


==構造改革特別区域(NIKKEI NET)==

特区、来年度以降も存続・政府方針、「先行利益」尊重
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061110AT3S0901E09112006.html

構造改革特区の新規提案が低調
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20061106AT3S0400F04112006.html


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