町営バス無料化の提案
雇用を確保すること、住みよい町にすること、子供を楽しく育てる環境を作ること、この3つが町の活性化には欠かせない。現状では、このうちの「雇用を確保すること」がもっとも難しい。その部分については、「町長への手紙」に書いたので、参照して欲しい。
残りの2つ、 「住みよい町にすること」と「子供を楽しく育てる環境を作ること」は、少しは望みがある。筆者の勝手な世迷い言と取られるかも知れないが、思いつくことを書いてみよう。

いま考えている夢は、2つある。ひとつは小中高校の統合だ。馬頭町は過疎化が進み、小学校への入学者は非常に少ないのが現状だ(小川町の状況についても大きく変わらないと思うが、筆者はその詳細を知らないので、ここでは馬頭町について考えている)。そこで、思い切って、町内の小中高校を統合してしまったらどうだろう。かなり乱暴な意見ではあるが、不可能ではないと思う。ある程度の規模ができれば、教員も設備も活かせる。小中高の一貫教育という方向付けも不可能ではない。メリットはたくさんある。
このプランの詳細については、また別の機会に述べることにして、ここでは、その前提として必要な「完全スクールバス」を提案しておこう。

小学校にしても中学校にしても、年々生徒数が減ると廃校となる。すると残った数少ない生徒は、遠くの学校に通わなくてはならなくなる。そこで、多くの生徒は自転車を使って通学する。
田舎道をのんびりと自転車で通学する光景というのは、想像する分にはなかなか良いのだが、現実はそうではない。大型トラックが行き交う道の脇を、ヘルメットをかぶり命がけでの通学となる。歩道が整備されている道はほとんどないので、後ろから追い抜くクルマがうまく避けてくれることを念じながら、ひたすら「あなた任せ」の通学となる。
晴れた日の昼間はまだ良い。雨が降ったり、部活で遅くなったりすると悲惨である。これで事故が起きないのが不思議なぐらいだ。

安全面から、100%完全なスクールバス通学が、今すぐ検討されて良い。完全なスクールバス通学は、それなりに費用がかかるので、少人数の学校が点在していては実現できない。ある程度の規模が必要だ。以前読んだ雑誌での話だが、アメリカの田舎では、それぞれの農場が大きく、学校までは何キロも離れていて、生徒はすべてスクールバスで通学するということだった。生徒全員がスクールバスで通学できるのなら、学校はある程度離れていてもかまわない。スクールバスを使った学校の統合からは、安全面だけでなく、さらにいろいろなメリットが生まれるだろう。


スクールバスの話はここまでにして、もうひとつの夢である「町営バスの完全無料化」に話を進めよう。私は大山田上郷に住んでいる。馬頭町の中では北のはずれのへんぴな場所である。町営バスが日に5本通っているが、ほとんど乗客はいない。通学時の生徒とクルマを運転しないお年寄りがちらほらと言ったところだ。本数が少ないこともあって、クルマを運転できる人はまず利用しようとは思わないのだ。

そこで、どうせなら完全無料にしてしまったらどうだろう。これで発生するコストは、現在の運賃収入がなくなるというだけだ。
逆に住民が得るメリットはとても大きい。バスが来たら、何も考えずにのることができる。いままで歩いていた距離でも、無料なら利用するだろう。隣の停留所まででもOKだ。ちょっと離れたお宅に遊びに行くのにも楽になる。ちょっとした買い物にも気軽に利用できる。

その結果、乗客は増えるだろう。もしかしたら、バスの本数を増やすことが必要になるかも知れない。その場合は、さらにコストが発生することになるが、そこまでくれば、喜んで負担すべきコストといって良いだろう。人が行き来すること−−−、コミュニケーションが活発になること−−−町が活性化すること−−−が、とても安いコストで実現できることになる。

さらにこの延長線上にもうひとつのプランがある。「那須塩原駅までの無料バス」だ。「エーッ!」と思うかも知れない。「何も無料にしなくても」という反論も出るかも知れない。しかし、「無料」であることが重要だ。無料なら当座の運行本数は2往復程度でも良いだろう。

現在、私は東京に行くときに、那須塩原駅前の駐車場にクルマを停めている。駐車料は500円程度だが、ガソリン代もかかるし、なにより自分で運転しなくてはならない。もしも無料のバスがあれば利用するだろう。私のように考える人は、多いのではないだろうか。

しかし、これだけなら、単に便利なバスが運行されるというだけでしかない。これを、ちょっと別の面から考えてみよう。馬頭町の価値の上昇という面からだ。
乗車賃がかからなければ、那須塩原駅前に住んでいる人と馬頭町に住んでいる人との違いは時間コストだけということになる。つまり、馬頭町の利用価値が大幅に上昇するということである。こう考えると「無料バス」の価値が分かるだろう。
実際に、那須塩原駅付近に住んでいて東京に通勤している人は多い。少し余分に時間はかかるが、馬頭町からも東京など首都圏への行き来が気楽にできるようになる。このメリットは大きいと思うが、いかがだろうか。

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